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2025[Mon]
10.20

「もったいない」の知恵を未来へ(10月20日・リサイクルの日に寄せて)

今日は何の日日々雑感


本日、10月20日は「リサイクルの日」です。「ひとまわり(10)、ふたまわり(20)」の語呂合わせで、1990年(平成2年)に日本リサイクルネットワーク会議と地域交流センターが合同で制定しました。

リサイクルというと、最近の活動のように聞こえるかもしれませんが、私たちシニア世代にとっては、子どもの頃から当たり前に持っていた「もったいない」の精神そのものです。ものを捨てずに、工夫して長く使う—この豊かな知恵を、現代の暮らしに活かしてみるのはいかがでしょう?

世界が注目する「MOTTAINAI

この「もったいない」という言葉は、今や世界共通語として広まっています。

ノーベル平和賞を受賞した、ケニア出身の環境保護活動家、ワンガリ・マータイさんが2005年に来日した際、この言葉に深く感銘を受けました。彼女は「もったいない」には、環境保全の原則である「3R」に加えて、地球に対する「尊敬(リスペクト)」の念が込められていると解釈しました。

  • Reduce(ゴミを減らす)
  • Reuse(再利用する)
  • Recycle(再資源化する)
  • Respect(尊敬の念)

マータイさんは、この「MOTTAINAI」を、世界共通の「環境を守る合言葉」として世界中に広める活動を始めました。私たちが長年大切にしてきたこの言葉は、今、地球全体の未来のために役立っているのです。

データが示す日本のリサイクル状況

世界に誇る精神がある一方で、日本のリサイクル状況は、まだ改善の余地があります。

環境省の最新データによると、私たちが毎日出す一般廃棄物(家庭ゴミなど)のリサイクル率は、近年約19%〜20%前後で推移しています。

年度(参考)一般廃棄物リサイクル率
2021年度19.9%
2022年度19.6%
2023年度19.5%
出典:環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等」より

この数字を見ると、一人ひとりの「もったいない」を形にすることが、どれほど大切かわかります。

 小さな「もったいない」から始める

私たちの日々の小さな工夫が、リサイクル率を上げる一歩になります。

例えば、ゴールドライフ高茶屋でも、昔ながらの知恵を活かした取り組みを実践しています。

📰 折込チラシが立派なゴミ箱に!

捨てるだけの折込チラシや新聞紙を使って、小さな紙製のゴミ箱を折っています。

  • 衛生的: 生ゴミやちょっとしたゴミを捨てたら、そのまま燃えるゴミとして出せます。
  • 実用的: 簡単に作れるので、いくつも用意しておけば、キッチンや作業スペースで大活躍します。
  • 頭の体操: チラシを折る作業は、指先を動かす良いリハビリや頭の体操にもなります。

「ゴミになるはずだったもの」を「ゴミを入れるもの」として活用する。これこそ、日本の素晴らしい「もったいない」の知恵です。

暮らしを豊かにする「長く使う」知恵

リサイクル(再資源化)だけでなく、リユース(再利用)やリデュース(ゴミを減らす)も大切です。

  • 着物や古布のリユース: 古くなった着物や浴衣をほどいて、雑巾や小物入れ、刺し子の材料に。思い出の布が、新しい形で息を吹き返します。
  • 食材の使い切り: 野菜の皮やヘタ、魚のアラなどを捨てずに調理する工夫。例えば、野菜の切れ端を煮てだしにしたり、大根の葉を炒めてふりかけにしたり。
  • 修理と手入れ: 壊れた家電や家具をすぐに買い替えるのではなく、まずは修理や手入れをしてみる。愛着のあるものを長く使う喜びは、何物にも代えがたいものです。


「もったいない」の精神は、資源を大切にするだけでなく、心豊かな暮らしそのものに通じています。

このリサイクルの日を機に、ぜひ身の回りのものをじっくり見つめ直し、「これはまだ使えるかな?」「何か別のものに活かせないかな?」と考えてみてはいかがでしょうか?

シニアライフアドバイザー ライター:添田 浩司

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