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2025[Thu]
05.22

「フレイル予防」のススメ

健康なくらし

「フレイル」という言葉をご存知でしょうか? フレイルとは、年齢とともに心身の活力が低下し、病気や介護が必要な状態になりやすい、いわば「虚弱」な状態を指します。しかし、これは単なる「老化」ではありません。早期に気づき、適切な対策をとることで、その進行を遅らせたり、健康な状態に戻したりすることが可能です。

今回は、セカンドライフをより豊かに、そして自分らしく輝き続けるために、今日から始められる「フレイル予防」について詳しくご紹介します。


「フレイル」って、どんな状態? 身近なサインを見逃さないで!

フレイルは、以下の3つの側面から総合的に判断されます。

  1. 身体的フレイル: 筋力や身体機能の低下
    • 例:
      • 疲れやすい、倦怠感が続く
      • 歩く速度が遅くなった
      • 握力が弱くなった
      • 何もないところでつまずきやすくなった
      • 体重が意図せず減少した
      • ペットボトルの蓋が開けにくい
      • 椅子から立ち上がるのが辛い
  2. 精神・心理的フレイル: 認知機能の低下、抑うつ、意欲の低下
    • 例:
      • 物忘れが多くなった
      • 趣味や外出への興味が薄れた
      • 気分が落ち込みやすい
  3. 社会的フレイル: 社会とのつながりの希薄化
    • 例:
      • 外出の機会が減った
      • 友人との交流が少なくなった
      • 地域活動に参加しなくなった

これらのサインがいくつか当てはまる場合、フレイルの入り口にいる可能性があります。しかし、これは「まだ間に合う」というサインでもあります。


なぜフレイル予防が大切なの? 健康寿命を延ばす、その先へ

フレイルを予防することは、単に要介護状態になるのを防ぐだけでなく、あなたのセカンドライフの質を大きく左右します。

  • 自由に動ける喜び: 旅行、趣味、ボランティア活動など、行きたい場所へ行き、やりたいことをする自由を維持できます。
  • 社会とのつながり: 友人や家族との交流を深め、新しいコミュニティに参加することで、孤独感を防ぎ、生きがいを見つけることができます。
  • 心の安定: 活動的でいることで、気分が明るくなり、うつ病のリスクを減らすことにもつながります。
  • 医療費の抑制: 健康を維持することで、医療費や介護費用を抑えることができ、経済的なゆとりにも繋がります。

フレイルを予防することは、「健康寿命を延ばす」ことにつながります。つまり「心身ともに健康で、自立した生活を送れる期間」を長くすることに直結します。


今日からできる!フレイル予防の「3つの柱」

フレイル予防には、主に以下の3つの柱があります。これらをバランスよく実践することが重要です。

3-1. 栄養:バランスの取れた食事で身体の土台を作る

フレイル予防において最も重要なのが「栄養」です。特に、高齢になると食が細くなりがちですが、筋肉量や活力を維持するためには、十分なエネルギーとタンパク質が必要です。

  • 毎食「主食・主菜・副菜」を意識する:
    • 主食(ごはん、パン、麺など): エネルギー源
    • 主菜(肉、魚、卵、大豆製品など): 筋肉の材料となるタンパク質源。特に**動物性タンパク質(肉、魚、乳製品)**を積極的に摂りましょう。
    • 副菜(野菜、きのこ、海藻など): ビタミン、ミネラル、食物繊維源。
  • タンパク質は「意識して」摂る:
    • 1日3食、手のひらサイズの肉や魚、卵1個、納豆1パック、牛乳コップ1杯などを目安に。
    • 間食にチーズやヨーグルト、プロテイン飲料などを取り入れるのもおすすめです。
  • 様々な食材をバランスよく: 偏った食事にならないよう、旬の食材や色々な種類の食材を食べるようにしましょう。
  • 水分補給も忘れずに: 脱水は体調不良の原因になります。喉が渇いていなくてもこまめに水分を摂りましょう。

3-2. 運動:無理なく楽しく、身体を動かす習慣を

筋力やバランス能力の維持・向上は、転倒予防や活動量の維持に不可欠です。

  • ウォーキング: 一日30分程度を目標に、自分のペースで行いましょう。少し息が上がる程度の早歩きも効果的です。
  • 筋力トレーニング:
    • スクワット: 椅子に座る、立ち上がる動作を繰り返すだけでも効果があります。
    • かかと上げ: 椅子につかまって、かかとを上げ下げする運動。ふくらはぎの筋肉を鍛え、歩行が安定します。
    • 上肢の運動: ペットボトルを使った腕の上げ下げ、肩回しなども。
  • ストレッチ: 身体の柔軟性を保ち、怪我の予防にもなります。お風呂上りなど、身体が温まっている時に行うと効果的です。
  • バランス運動: 片足立ち、T字バランスなど、転倒予防に繋がる運動を取り入れましょう。

無理は禁物です。毎日少しずつでも、継続することが大切です。 地域によっては、社会福祉協議会などで、シニア向けの運動教室や体操教室が開催されています。プロの先生が教えてくれるので、正しい方法を学びに行くと良いと思います。

3-3. 社会参加:人とのつながりで心も活発に

社会とのつながりが希薄になると、活動量が減り、孤立感から精神的フレイルのリスクが高まります。特に男性の方は要注意ですね。

  • 趣味のサークルや教室に参加する: 共通の趣味を持つ仲間との交流は、大きな喜びと刺激になります。
  • 地域のボランティア活動に参加する: 社会貢献は、自分の存在意義を感じ、生きがいに繋がります。
  • 自治会や町内会の活動に参加する: 地域とのつながりを深め、いざという時の助け合いにも繋がります。
  • 友人や家族との交流を増やす: 定期的に電話をする、食事に行く、一緒に外出するなど、意識して交流の機会を作りましょう。
  • デジタルツールを活用する: スマートフォンやタブレットを使って、遠方の友人や家族とビデオ通話をしたり、SNSで共通の趣味を持つ人と交流したりするのも有効です。

社会とのつながりは、脳の活性化にも繋がり、認知機能の維持にも貢献します。


まとめ:フレイル予防は、あなたらしいセカンドライフをデザインする第一歩

フレイル予防は、特別なことではありません。                                      日々の生活の中で、少し意識を変えるだけで始められます。

「よく食べ、よく動き、人とつながる」

このシンプルな3つの柱を意識し、自分に合った方法で実践することで、                        健康寿命を延ばすことができるはずです。

さあ、今日からフレイル予防を始めて、充実した毎日を手に入れましょう!




シニア向け住宅アドバイザー ライター:添田 浩司

安心安全な住まい、日々の健康や、自分らしい暮らしに役立つ情報、地域の話題などを配信していきます。

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