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2025[Mon]
10.13

【第2回】現代日本の「引越し事情」と動向

今日は何の日日々雑感

第1回では、「引越しの日」の由来と歴史についてご紹介しました。第2回となる今回は、現代の日本人がどれくらい移動し、どこへ向かっているのかを、公式統計データから詳しく見ていきましょう。


日本の引越し事情(移動者数の推移と規模)

毎年、日本国内でどれくらいの人が引越しをしているのでしょうか。総務省統計局の「住民基本台帳人口移動報告」から、その規模を見てみます。

項目データ(2024年・日本人移動者)根拠となる公的統計
市区町村間移動者数約520.8万人総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告 2024年結果」
都道府県間移動者数約252.3万人総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告 2024年結果」

  • 規模の理解: 2024年時点では、年間約500万人以上が市区町村をまたぐ引越しをしており、これは日本の総人口の約25分の1にあたります。
  • 傾向: 都道府県をまたぐ移動者数は、近年はわずかながら減少傾向にあります。

引越しをする人の年齢層:移動のピークは20代前半

引越しをする人が最も多いのはどの年代でしょうか。総務省統計局の「住民基本台帳人口移動報告(2023年)」に基づき、都道府県を跨いで移動した人(転入・転出)の年齢層を見てみると、その傾向は非常に明確です。

年齢層(5歳刻み)移動者数(2023年・日本人+外国人)主な移動理由
20〜24歳582,420人(最も多い)大学卒業後の就職、社会人としての独立
25〜29歳527,960人転職、結婚・同棲、キャリアアップに伴う転勤
30〜34歳310,518人住宅購入、家族構成の変化(出産など)、転勤

  • ピークは20代: 移動者数は20代前半が最も多く、次いで20代後半、30代前半と続きます。この傾向は、進学や就職、そして社会人として生活基盤を築く時期と完全に一致しています。
  • 少ない層: 65歳以上の高齢層や、中学・高校生にあたる年代は、移動者数が大幅に少なくなります。

【根拠となる公的統計】 総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告 2023年(令和5年)結果」


人の移動の方向性:引越しが多い県・少ない県

日本国内で、引越しによって人口が増えている(集まっている)地域と、人口が流出している(減っている)地域はどこでしょうか。転入者が転出者を上回った「転入超過数」で見ると、移動の方向性が明確になります。

順位転入超過(人が集まっている)県(2024年・日本人のみ)転出超過(人が流出している)県(2024年・日本人のみ)
1東京都福島県
2神奈川県新潟県
3埼玉県青森県
4千葉県兵庫県
5大阪府山形県


  • 集中傾向: 依然として、東京圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)の4都県と、大阪府が転入超過の上位を占めています。特に東京圏は29年連続の転入超過となっており、一極集中傾向が続いています。
  • 地方からの流出: 一方、東北地方や日本海側の県では転出超過が目立ち、若年層を中心に大都市圏への流出傾向が顕著です。

【根拠となる公的統計】 総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告 2024年(令和6年)結果」

【参考情報】引越し費用と移動距離の目安

公的な統計データではありませんが、引越しを計画する上で重要な「費用」と「距離」に関する業界データを参考として記載します。

  • 引越し費用(相場):
    • 引越し費用は、移動距離と時期(特に3月・4月の繁忙期)で大きく変動します。
    • 例えば、単身(荷物少)の場合でも、通常期に比べて繁忙期は数万円単位で費用が上昇する傾向が見られます。
  • 平均的な引越し距離:
    • 引越し業者のデータによると、全国平均の引越し移動距離は、離島などの遠距離移動も含めて500km前後というデータもありますが、多くは同一市区町村内や近隣県への短距離移動です。

【参考となる業界データ】 SUUMO引越し見積もり、引越し侍など引越し関連ウェブサイトの費用・距離相場レポート


終わりに

データから見ると、「引越し」は20代を中心とした若者の新しい挑戦に密接に結びついています。

若者は、これからの人生を基盤を築いていく上で決断をし、大きな行動をします。シニア層もまた、これからの人生をよりよくするために引越しをすることも当然あるでしょう。引越しには大きなエネルギーを伴いますが、計画的かつスムーズに新しい生活の第一歩を踏み出してください!


シニアライフアドバイザー ライター:添田 浩司

安心安全な住まい、日々の健康や、自分らしい暮らしに役立つ情報、地域の話題などを、様々な視点から配信していきます。

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