暑くなってきたと思ったら、もうすぐじめじめとした梅雨の季節がやってきますね。気象庁の発表によると、5月16日に九州南部が梅雨入りしたそうです。
梅雨時期は、湿気が多くなり、なんだか体が重い、だるい、疲れやすい…と感じる方もいらっしゃるかもしれません。東洋医学では、この湿気は私たちの体に負担をかける「邪(じゃ)」の一つと考えられています。
体の中に余分な湿気がたまると、消化が悪くなったり、むくみやすくなったり、関節が痛んだり、気持ちがふさいだりすることがあります。
でも大丈夫!旬の食材を上手に使った「薬膳(やくぜん)」は、特別な材料がなくても、いつもの家庭料理で気軽に体の調子を整えることができるんです。
今回は、これからの梅雨の季節を元気に乗り切るために、体の湿気を取り除き、元気の源となる「気(き)」を補う、簡単薬膳レシピをご紹介します。
梅雨の薬膳ポイント:湿気を取り、気を補う!
薬膳では、梅雨の時期は特に「脾(ひ)」という、消化吸収や水分代謝を司る働きが弱りやすいと考えます。脾を元気にして、体の中の余分な湿気をしっかり外に出してあげることが大切です。同時に、湿気で滞りがちな「気」を巡らせ、元気を取り戻すことも意識しましょう。
利湿作用のある食材(湿気を排出するのを助ける):
- 小豆、はと麦、とうもろこし、冬瓜、きゅうり、もやし など
気を補う食材(元気の源となる):
- 山芋、かぼちゃ、きのこ類、鶏肉、豆類、もち米 など
気の巡りを良くする食材:
- 生姜、ねぎ、玉ねぎ、みかんの皮(陳皮)、しそ、香菜 など
これらの食材をバランス良く取り入れるのがポイントです。
【簡単レシピ1】生姜とキノコのぽかぽかスープ ~体の湿気とおさらば~
体を温めて湿気を取り除く、シンプルで滋味深いスープです。
材料(2人分):
- お好みのきのこ(しいたけ、えのき、しめじなど): 合わせて100g程度
- 生姜: 1かけ(親指大)
- ねぎ(青い部分でもOK): 5cm程度
- 鶏ガラスープの素(顆粒): 小さじ1
- 醤油: 少々
- 塩、こしょう: 少々
- 水: 400ml
作り方:
- きのこは石づきを取り、食べやすい大きさに切るかほぐします。しいたけは薄切り、えのきは長さを半分に、しめじは小房に分けるのがおすすめです。
- 生姜は皮ごと薄切りか千切りにします。ねぎは小口切りにします。
- 鍋に水と鶏ガラスープの素、生姜を入れて火にかけます。
- 煮立ったらきのこを加え、きのこが柔らかくなるまで数分煮ます。
- 醤油を少々加え、塩、こしょうで味を調えます。
- 器に注ぎ、ねぎを散らしたら出来上がり!
ポイント: 生姜が体を芯から温め、気の巡りを良くします。きのこは免疫力を高め、湿気を取り除くのを助けてくれます。津市で採れる新鮮なきのこを使えば、香りも旨みも格別です。
薬膳と聞くと難しく感じるかもしれませんが、いつもの食材にちょっとした工夫をするだけで、体の調子を整えることができます。
今回ご紹介したレシピ以外にも、小豆やかぼちゃを使った甘くない煮物、きのこ類をたっぷり入れた炊き込みご飯なども、梅雨時期におすすめです。
じめじめとした梅雨の季節も、美味しい食事で心も体も元気に過ごしましょう。