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2025[Sat]
06.14

潮風と夢の残り香:河芸マリーナ

日々雑感

三重県津市河芸町にひっそりと佇む河芸マリーナ。ここを訪れるたび、まるで時がゆっくりと流れるような、どこか懐かしい気持ちに包まれます。賑やかな観光地とは一線を画す、この場所ならではのノスタルジックな雰囲気に加え、今回はその歴史や具体的な魅力、そして新たな楽しみ方をご紹介したいと思います。

記憶を呼び覚ます、茜色の夕焼け

マリーナに到着してまず目を奪われるのは、ずらりと並んだヨットやクルーザーたち。色とりどりの船体が、穏やかな水面にゆらめき、まるで絵画のようです。特に夕暮れ時、空が茜色に染まる頃のマリーナは格別です。きらめく水面と、船のシルエットが織りなす光景は、遠い昔の記憶を呼び覚ますような、郷愁を誘う美しさがあります。

子供の頃、初めて海を見た時の感動や、家族と過ごした夏の思い出が、ふと蘇るかもしれません。風が運んでくる潮の香りが、さらにその感情を深めます。


三重県を代表する大規模マリーナ

河芸マリーナは、1959年(昭和34年)に創立された、伊勢湾に面する三重県で最大級を誇るマリーナの一つです。特に1993年には現在の「掘り込み式マリーナ」としてグランドオープンしました。その広大な敷地は、陸域面積約9.9ha(約99,000平方メートル)、水域面積約2.7ha(約27,000平方メートル)にも及びます。

例えば、三重県内の主要なマリーナの一つである津ヨットハーバーの陸域面積が約3.06haであることを考えると、河芸マリーナの陸域面積はその約3倍以上にもなることがわかります。この数字からも、当マリーナがいかに大規模な施設であるかがお分かりいただけるでしょう。ここには、ただ船が停泊しているだけでなく、長い年月をかけて海と向き合ってきた持ち主たちの海への夢や、冒険の物語が詰まっているように感じられます。


新たな体験との出会い:乗馬と自然体験

マリーナに隣接する「海の乗馬倶楽部 エルカバージョ」では、2019年のオープン以来、全長1,200mもの美しいビーチを馬に乗って散策する「ビーチトレッキング」が楽しめます。穏やかな馬たちとの触れ合いは、心身のリフレッシュに最適です。小学生向けの「ポニークラブ」や、初心者でも気軽に楽しめる体験レッスン、ランチ付きの乗馬体験など、多彩なプランが用意されており、家族連れやカップルにもおすすめです。

また、マリーナ河芸では、年間を通して子どもたちの自然体験を応援する「アクティブキッズクラブ」など、様々なプログラムを提供しています。カヤック体験や干潟観察、アウトドアクッキングといった自然体験教室や、自転車乗り方教室(対象年齢4~12歳)、さらにはキャンプや海洋プラスチックを使ったアート体験など、子供たちが海や自然の中で学び、成長できる機会が豊富に用意されています。

海を眺めながらの美食体験

マリーナ内には、海と船を眺めながら食事ができるカフェレストラン「CAFE & BBQ MERMAID(カフェ&バーベキュー マーメイド)」があります。ここでは、新鮮なシーフードをふんだんに使ったランチメニューのほか、手ぶらで楽しめるバーベキューが大人気です。松阪牛プレミアムBBQを含む各種バーベキューコースが用意されており、事前の準備や後片付けの心配なく、気軽に本格的なバーベキューを楽しめます。大きなガラス窓に囲まれた屋内席や、ペット同伴可能なテラス席もあり、天候を気にせず、様々なシーンで利用できます。営業時間は10:00~17:00、火・水曜定休なので訪れる際はご注意ください。


穏やかな時間に身を委ねて

河芸マリーナには、華やかなアトラクションや派手な施設はありませんが、だからこそ、静かに自分と向き合い、穏やかな時間を過ごすことができます。堤防に座ってただ海を眺めたり、ゆっくりと散歩しながら、通り過ぎる船をぼんやりと眺めたり。

都会の喧騒から離れて、心ゆくまでノスタルジーと新たな体験に浸る。そんな贅沢な時間を、広大な敷地と多様な魅力を持つ河芸マリーナで過ごしてみてはいかがでしょうか。



シニア向け住宅アドバイザー ライター:添田 浩司

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