さて、本日9月9日は、五節句の一つ「重陽の節句」です。古来より、菊は長寿や健康を願う花として大切にされてきました。その伝統は、現代の「菊花展」へと受け継がれています。
今日は、秋の風物詩でもある「菊花展」について、その魅力と奥深さをご紹介します。
菊花展は全国で開催される「菊の祭典」
菊花展は、単なる展示会ではなく、愛好家たちが一年かけて丹精込めて育てた菊の出来栄えを競い合う品評会でもあります。
菊花展は、地域や市町村が主催する身近なものから、都道府県レベル、さらには日本一を決める「日本菊花全国大会」まで、様々な規模で全国各地で開催されています。それぞれの大会で、栽培方法によって分けられた部門ごとに、花の大きさ、色艶、全体のバランスなどが厳正に審査されます。
菊花展で見られる驚きの栽培技術
菊花展では、菊の芸術性を追求した、様々な仕立て方が見られます。
- 三本仕立て: 1本の苗から3本の枝を伸ばし、それぞれに大きな花を一つずつ咲かせる最も基本的な仕立て方です。3つの花を同じ大きさ、同じタイミングで咲かせるには、高い技術が求められます。
- 千輪咲き: 1本の根から1,000輪以上の花を咲かせる、圧巻の仕立て方です。巨大なドーム状になり、見る人を圧倒します。
- 懸崖(けんがい): 崖から垂れ下がるように菊を仕立てる方法です。まるで滝のように流れるような形に作り上げられます。
これらの作品は、丹精込めて育てられた、作り手の愛情と情熱の結晶です。
菊づくりに込められた想い
「なぜ、菊の展覧会には高齢の方が多いのだろう?」 それは、菊を育てるには、毎日の水やりや肥料、剪定など、細やかな手入れと長い時間が必要だからかもしれません。そうして手間暇かけて咲かせた一輪の菊には、作り手の深い想いが込められています。時間をかけて一つのものに向き合う喜びや、同じ趣味を持つ仲間と成果を分かち合う楽しさが、多くの方々を惹きつけるのでしょう。
今年の重陽の節句は、お近くの菊花展に足を運んでみてはいかがでしょうか。日本に古くから伝わる菊の文化を、五感で感じてみてください。






