9月に入り、少しずつ秋の気配を感じる今日この頃。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。 今日は9月9日、「重陽(ちょうよう)の節句」」という日です。
古来より、菊の花には「不老長寿」の力が宿ると信じられてきました。美しい花を眺めるだけでなく、菊に秘められた薬としての効能について、今回はお話ししたいと思います。
薬用としての菊の歴史
菊が薬として用いられた歴史は非常に古く、中国では紀元前から「菊花」という生薬として使われていました。
中国の薬物書「神農本草経」には、菊について「久しく服用すれば、身が軽くなり、老いや飢えを防ぎ、寿命を延ばす」と記されています。この記述は、後の「菊慈童」の伝説にもつながる、菊の不老長寿信仰の源流のようです。
日本でも、重陽の節句の風習として、菊を浮かべたお酒を飲んだり、菊の露を浴びたりすることで、健康を願う知恵が伝えられてきました。
現代に伝わる菊花の効能
今でも、菊花は漢方薬として、また健康茶として私たちの生活に取り入れられています。主な効能としては、以下のようなものが挙げられます。
- 眼精疲労の緩和: パソコンやスマートフォンの使いすぎで目が疲れたとき、菊花茶は目の充血やかすみを和らげる効果があるとされています。
- 解熱・鎮痛作用: 熱を鎮めたり、頭痛を和らげたりする働きがあります。風邪の引き始めやのどの痛みにも良いとされ、古くから親しまれてきました。
- 鎮静作用: 菊花の香りには、心を落ち着かせ、リラックスさせる効果があると言われています。ストレスを感じやすい方や、穏やかな眠りを求める方にもおすすめです。
薬効を活かす菊の楽しみ方
食用菊は、スーパーなどで手軽に手に入れることができます。お刺身の横に添えられている黄色の小さな花や、おひたし、和え物としても楽しめます。
また、手軽に菊花の効能を取り入れる方法として、「菊花茶」があります。乾燥させた菊花にお湯を注ぐだけで、やさしい香りとほのかな甘みを感じることができます。
【菊花茶の淹れ方】
- 乾燥菊花を5〜6輪、急須に入れます。
- 沸騰したお湯を注ぎ、2〜3分蒸らします。
- お好みでハチミツを加えても美味しいです。
今年の重陽の節句は、美しい菊を眺めるだけでなく、その秘められた力にも触れてみてはいかがでしょうか。食用菊や菊花茶で、秋の食卓に彩りと健康を添えるのも素敵ですね。
季節の変わり目、どうぞご自愛ください。






