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2025[Tue]
09.02

移動スーパーが運ぶ、買い物という名の機能訓練

老化防止機能訓練




ゴールドライフ高茶屋の介護棟(ゴールドエイジ高茶屋)では、月に2回、特別な「お楽しみ」がやってきます。それは、地元で人気のスーパー、マルヤスさんが運営する移動スーパーです。

軽トラックの荷台に、色とりどりの新鮮な野菜や果物、お惣菜や日用品がぎっしり。まるで、小さなスーパーがそのまま施設にやってきたようです。この移動スーパーが来る日を、入居者の皆さんは心待ちにしています。


車椅子で生活されている方も、この日ばかりは目が輝いています。「あれがほしい、これがほしい」と、商品を選ぶ表情は真剣そのもの。その買い物への情熱は、想像を超える力を生み出すことがあります。


ある入居者様は、車椅子から身を乗り出し、そして、立ち上がって歩き出しました。普段はなかなか立ち上がることが難しい方です。

「あの商品に、どうしても手が届かない!」

その一心で、自然と体が動いたのです。この光景は、私たちスタッフにいつも驚きと感動を与えてくれます。


買い物は、単に「ものを買う」だけではありません。ほしいものを手に入れるために体を動かすことが、いつの間にか機能訓練になっているのです。


では、なぜ買い物がこれほどまでに理にかなった機能訓練なのでしょうか。


買い物は、まさに「総合的なリハビリ」

買い物が単なる動作ではなく、五感をフル活用する複合的な行動だからです。

  • 身体機能のリハビリ: 商品に手を伸ばす「リーチ動作」、カートを押して歩く「歩行訓練」、荷物を持ってバランスをとる「バランス能力」など。これらはすべて、日常生活に不可欠な動作です。買い物の目的があることで、意欲的に体を動かすことにつながります。
  • 認知機能の活性化: 「何を買うか」を計画し、店内のどこに何があるかを思い出す。商品を吟味し、値段を確認する。さらには、お金を計算してお釣りをもらう。買い物は、思考力、記憶力、判断力、計算能力といった脳の機能をフル稼働させる「究極の脳トレ」なのです。

認知症の方にとっての買い物

認知症の症状が進むと、多くのことが億劫になり、家に閉じこもりがちになります。しかし、買い物は、そのような状態を改善する大きな効果があります。

  • 五感への刺激: 色とりどりの野菜や果物を見て季節を感じたり、パンやお惣菜の香りに食欲をそそられたり。これらの五感への刺激は、脳を活性化させ、気持ちを明るくする効果があります。
  • 自己肯定感の回復: 自分で商品を選び、お金を払うという「自己決定」の機会。そして、買い物という「役割」を果たす喜び。「自分はまだできる」という自信や生きがいを感じることができ、尊厳の維持につながります。
  • ルーティンによる安心感: 決まった曜日に、決まった場所へ出かけるという習慣。いつもの場所に並ぶ商品を見つける安心感。こうしたルーティンは、認知症の方の不安を和らげ、心の安定をもたらします。

移動スーパーは、単に生活に必要なものを運んでくるだけでなく、入居者様の笑顔と、心と体を動かすきっかけを運んできてくれます。これからも、ゴールドエイジ高茶屋の皆さんが、移動スーパーで元気にお買い物を楽しんでくれることを願っています。



シニア向け住宅アドバイザー ライター:添田 浩司

安心安全な住まい、日々の健康や、自分らしい暮らしに役立つ情報、地域の話題などを、様々な視点から配信していきます。

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